包装ラインレイアウト選択肢の評価

柔軟性、それとも、直接性? 3部シリーズの第2部

世界中のどの食品セグメントの業界専門家も、すんなりと答えを出せない難しい問題があります。それは、お客様の工場のバックエンドにはどちらのパレット積付けシステム設計が適しているのか?という問題です。

本記事は、連載中の『柔軟性、それとも、直接性?』シリーズの一部です。記事内容:

正しい決定を下すことは非常に大切です。ですから、レイアウト設計の選択や評価の際にはどんな選択肢があって何を考慮すべきか、お客様によりよく理解していただくために、当社は一連のホワイトペーパーを作成したのです。

『第2部:包装ラインレイアウト選択肢の評価』(ダウンロードは下部をご覧ください)について、イントラロックスのレイアウト開発マネージャーのBrian Antkowiakにいくつか質問してみました。 

ホワイトペーパーは4つの意思決定基準を取り上げていますが、この考察ではその1つ、操業にテーマを絞っています。工場が業務をうまく遂行するための方法についてBrianの回答をここにいくつか掲載します。

正しく選択

ラインレイアウト選択肢の評価についての詳しい解説は、当社レポート『柔軟性、それとも、直接性?第2部:パッケージ搬送システム設計の評価』をお読みください。

ホワイトペーパーをダウンロード

操業というレンズだけを通して見た場合、エンドオブラインと統合型では、どちらのパレット積付けシステムがよい選択肢だと思いますか?

Brian Antkowiak:それは、お客様の工場に関連した数々の要因によります。稼働は何時間か? ラインは何本あるか? 機械間の距離は短いかどうか? SKUや搬入物はどのくらいの頻度で切り替えているか? 計画的な生産停止は何時間あるか? 完成品は仕分けるのか、それとも直接配送するのか? といったことです。エンドオブラインが適しているケースもあります。しかし、多くの場合、統合型システムがより優れた選択肢となります。操業の観点からどちらが適しているかを知るためには、考慮すべき点が山ほどあり、工場や製品や目標についてさまざまな際立った特徴を分析すべきであるということをお伝えするのがこのホワイトペーパーの目的です。

提案されたレイアウト設計を正式に評価する際に気をつけるべき操業面の短期的および長期的考慮事項はどんなことですか?

Brian Antkowiak:短期的には、スタッフが適切なトレーニングを受け、設計されたシステムの操作や保守を自信をもって行えるようにしておくのがよいということです。スタッフは、装置の作動制御の仕組みと、故障した場合に復旧させるための標準作業手順を理解しているべきでしょう。チームはパレタイザーや装置が突発停止したとき何をすべきか知っていなければなりません。たとえば、積み下ろしを始めるべきか? どうしたら安全にそれができるか? 人員を回したり、生産をスケールダウンしたりするプランはあるか? といったことです。

レイアウトを評価する際の主な長期的考慮事項は、どんな生産予測が示されているかということです。会社はどの方向に向かっているのか? 5年後に生産される製品の体裁は現在と比べどうなっているか? その体裁に伴って速度はどうなるか? こういった生産能力ニーズが予測できない場合は、大がかりな改修や解体なしで容易に拡張できるレイアウト設計を選ぶようにし、処分費用の発生を回避しましょう。そのようなときは、妥当な様式に設計された柔軟なシステムのほうが、直接的なシステム、つまり、エンドオブラインシステムよりも長期的費用対効果が高くなる可能性があります。

レイアウト設計について操業を考慮して評価する際に、食品加工業者が一番見落としやすいことは何ですか?

Brian Antkowiak:レイアウトの設計図やエンジニアリングチームとずっと向き合っていると、忘れてしまいがちなのは生産計画の観点です。 ラインはそれぞれどのSKUを搬送するのか?いつ搬送するのか? どんな頻度で、どれぼどの量なのか? そのプロダクトミックスはどういうものになるのか? といったことです。この観点を持つことは、さまざまなラインを同時に稼働できる統合型システムを採用しようと考え、ラインを個別に稼働させる機能は必ずしも求めていないお客様にとって、とても大切です。例を挙げて説明しましょう。

ラインが25本あるとします。最悪のシナリオ、つまり、各ラインを可能なかぎり最速、最大スループットで運転する場合に備えて設計しなければならないなら、生産能力の面だけから見れば、その設計には25台の高速パレタイザーが必要ということになります。でも、実際の生産計画はどうなのか、そして、それぞれのラインに搬送させる製品を生産スケジューラーはどう割り当てているのかを見てみましょう。生産能力は半分しかいらないことがわかるかもしれません。生産計画プランナーのスケジュールに従って、すべてを個別に稼働させたら、異なる25のSKUを同時生産する確率は1%以下にすぎないかもしれません。最悪のシナリオに備えて過剰設計してしまうと、そのプロジェクトはコストがかかりすぎてゴーサインが出ることはないでしょう。設計の選択肢を評価する際には、それが正しい情報に基づいたものとなるように、適切な人材をプロセスに関わらせるよう努めてください。

イントラロックスのパレタイザー用パッカー専門家は、お客様のバックエンドプロジェクトのパートナーとなって最大の投資対効果をお約束します。 詳しくは当社のパレタイザー用パッカーページをご覧ください


Brian Antkowiak

Brian Antkowiakは、Intraloxのラインレイアウト開発マネージャーであり、当社ホワイトペーパーシリーズ「柔軟性、それとも、直接性?」の著者です。彼はお客様の固有のニーズと、Intraloxおよび市場で利用可能なテクノロジーに基づいて、適切なラインレイアウト設計を選択するためのガイドを提供します。


ニュースと洞察